視覚障害デザイン研究室

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イベント参加報告

ユニバーサルデザインについてや各地のまちづくりなど、イベントや講演に参加した情報を紹介します。
(下記項目を選ぶと、各レポートの先頭にリンクします)

第2回 彩の国 人にやさしいまちづくり賞

2004年5月21日に埼玉県浦和市の県民健康センター大ホールで埼玉県「彩の国人にやさしい建物づくり連絡協議会」主催、第2回彩の国人にやさしいまちづくり賞が開催された。

その記念講演として新潟県新井市にあるリゾートホテル「ARAI MOUNTAIN & SPA」、アシスタントディレクター松本明氏がリゾートホテル内のユニバーサルデザイン(※以下UD)の取り組み、今後の課題について講演された(このホテルは第一回バリアフリー化推進功労者表彰において、内閣総理大臣賞を受賞)。

講演のテーマは、「リゾート“非日常”からの提案 ユニバーサルデザイン機能と美的造形性の新たな試み」。講演の内容をまとめましたのでご覧下さい。

松本氏のUD、バリアフリーの考え方について。

UD・・・できる限り全ての人に利用可能であるように、製品・建物・空間をデザインすること。

バリアフリー・・・高齢者・障害者等が社会生活をしていく上での物理的・社会的・制度的・心理的・及び情報面での障害を除去すること。

リゾートホテルで何ができるか、始めはUDではなくユニバーサルアクセスだった。
機能的さを第一に考えたバリアフリー思考の強い設備仕様だった。一般の人はもちろんバリアフリールームを避ける。そして障害者の人もなぜか使いたがらない・・・どうしてか?

私たちはリゾートに来ているのであって、リハビリに来ているのではないという。 なぜリハビリに見えたのか?

ここで、バリアフリーからUDへ進化させる方法を再度考案。UDの“D(デザイン)”の意味を考えてみる。リゾートホテルのUDに欠けていたもの“美的造形性”を考えなおす。リゾートホテルには必要不可欠なものである。そしてリゾートホテルに於けるUDとは、できる限り全ての人が利用可能であるように、機能+デザイン、つまり美的造形性が融合されていることと考えた。それと共に、Disabled(とっさに〜することができない)の考えも取り入れた。Disabledの考えを取り入れた物の例として、同時に隣合せに駐車場に入ったとき、どちらかが車から出るまで待たなければならないという同時使用率の問題を考えたパーキングの大きさなどである。

ここからは、ホテル内のUDの取り組みを具体的に説明。

〜省略〜(詳細は下記「※取り組みの一例」に表示)

まとめ。

訪れるだれもが、安全に快適にホテルの持つ魅力を楽しめるよう、ハード面はもちろんのこと、日常の生活では得ることのできない喜びと感動に満ちたリゾート空間つくりに取り組み、意識的な到達目標を“UDの120%”で考えていく。リゾートという非日常の中でどのようなUDが出来るか、可能であるかなどを実データを元に検証していくと、今現在認識されているUDやバリアフリーをこれからどういったことが新しく出来るかなど今後の課題はまだまだあるようです。

※取り組みの一例

ホテル内には、車椅子の方、視覚障害や聴覚障害の方、子供やお年寄りなどに配慮を施したUDルームもあります。様々な設備がある中、どうしてもUDとして補えないところもあるので今後の課題として取り組んでいくそうです。そしてなんといってもソフト面のUDを常に実行していきたいそうです。

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「小平市視力障害者部会へ参加して」

平成17年3月31日「小平市視力障害者部会」へ参加しました。

月に一度の視覚障害の方々の集まりで、メーカーや取り組みをしている企業の紹介から始まり、当研究室もすべての物のデザイン・制作・施工等、ユニバーサルデザインを意識し、考慮においた上で進めているということを紹介させていただきました。主に視覚障害者向け商品の小売が中心で、その他情報交換等和気藹々とした雰囲気の中で進められました。

雑談している中で、当事者の声をお聞きすることができ、この場を借りてご紹介したいと思います。

◆生活する上で困っていること。(当事者:疋田様・北島様より)

◆その他の意見

また、行政の方への要望として「一人のためになることが、万人の方のためになるということを理解してほしい。」そんな意見が印象的でした

◆参加されたメーカー様

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「株式会社 小田急百貨店様 訪問レポート」

日 時 : 平成17年5月17日(火)14時〜15時半
場 所 : 株式会社小田急百貨店様本店にて
目 的 : 小田急百貨店様のユニバーサルデザインの取り組み事例を紹介していただくため訪問
面談者 : 営業計画部店舗戦略担当シニアプランナー 川手様
      総務部広報課 プランナー小林様

フロア見学 : 面談前、小田急百貨店様フロア見学
内 容 : <当研究室取り組みの紹介と社会現状及び背景について>

1、フロアの感想として

サインに関しては比較的見やすいがまだまだ改良の余地あり。誘導サインは少し乏しいような気がした。点字入りサイン、触地図、凹凸サインがほしい。トイレは清潔感のあるイメージで、フィッティングルームもありとても使いやすい。多目的トイレも別に設け安心。

2、小田急様側より

小田急様のユニバーサルデザインに対する取り組みとしてはハード面ソフト面問わず、お客様第一に考え、要望があるごとに改善してきた。それがユニバーサルデザインに結びついているのか自分たちの中では自信をもっていえないが、意識してきたことは事実。

年に一度しか新宿を訪問しない方々も大切にし、「ふらりと寄ってみようかな」と思える百貨店にしたい。また団塊世代に突入することも考慮に入れ誘導サインに関しては、まだまだ改良の余地があると思っている。しかし、本店だけでも26箇所の入り口を設けているため、どこに基準をもっていくかが今後のテーマでもある。

一日平均320万人の乗降がある新宿駅の上に立地する中鉄道からの誘導は、三社(小田急電鉄・JR・東京メトロ線)との絡みがあるため、難しい。社内の共有化、統一化が重要であることを提案したところ、「最もである」という意見であった。今後「ユニバーサルデザイン」を推進していく上で、テーマに沿って研修し、社内報に載せていきたい。

川手様自身、どういうサインにすべきか問題点を抽出し、企画立案をし、方向性を出して具現化する所属部署であるので、今後も当研究室と情報交換をしながら携わっていきたい。

以 上

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「西多摩視力障害者部会(あいの会)レポート」

部 会 : 西多摩視力障害者「あいの会」
日 時 : 17年6月1日(水)
場 所 : 西多摩保健所

西多摩視力障害者部会「あいの会」へ出席。
西多摩地区の本年度第一回目の交流会ということで、弱視から全盲の方までの約20名ほどの参加。主に網膜色素偏性症の方の集まりで、中途失明という後天的なケースが多く、視力障害を機に精神的なダメージを大きく受け、引きこもりを経験された方が何人かいらっしゃいました。しかしこうした交流会に出席し、同じような悩みや辛さを分かち合い、励ましあうことで、明るく生きていこうと前向きな方々が多いように感じました。

視覚研では簡単な取り組みをお伝えし、企業や行政との架け橋となって活動している旨をお伝えし、この日は視覚障害者の方々からみたカレンダーと、視覚研のホームページの色合いの意見をお伺いしました。ホームページに関しては、色のコントラストももちろんのこと「音声を取り入れてほしい」、「便利グッズの情報提供の場であってほしい」、「新鮮な情報を常に載せてほしい」等何点か要望がありました。

今後、視覚研として少しずつ、できる限りの要望を取り入れながら、視覚障害者の方々と交流を深め、「視覚障害者のために手ごたえのある何かをしてくれる企業」として今後も関わっていきたいと思います。

以 上

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「羽田空港新第二ターミナル内サイン検査レポート」

日 時 : 2005年6月12日(日)
場 所 : 羽田空港新第二ターミナル
ルート : 京急改札から搭乗手続き入り口まで。
主 催 : 弱視者問題研究会「東京・神奈川合同」
目 的 : @ ターミナル内各種表示(サイン)の検査、目的を果たしているか
     : A ターミナル内の明暗・コントラスト、点字ブロックはどうか
     : B ターミナルで働いている方々の対応はどうか

弱視者問題研究会とは?

弱視者問題研究会(略称:弱問研)とは、弱視の方々にも住みよい社会を実現するためにそしてひとりでも多くの「弱視者」と出会えるように願いつつ、弱視者自身の手でできることからやってみようという思いで全国で活動されています。現在は「表示・交通バリアフリー」「教育」「就労」の3つの課題に取り組んでいます。
詳しくは、弱問研ホームページをご覧ください。

検査をして・・・「まとめ」

上記のように、いくつかの問題点がでてきました。

今回私たちが同行させていただき調査をし感じたことはまず、はっきりと見ることができる人と見るのが困難な人ではスタート地点から違うということ、当たり前なのですが改めて感じたことでした。晴眼者は、空港だけではなくどの場所でも見なくても感覚的なもので理解して「見ている」ことが多いのです。でも弱視の方はスタートから探さなくてはならない、はっきりと見て触って把握しないと前に進めないのです。少しでも「道」が切れているともう分からないのです。

羽田空港新第二ターミナルでさえ、「道」の分からない部分が多いことに調査をすることによってわかりました。これから何を発信していかなければならないか、再度私たちは認識しました。

以 上

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「食のユニバーサルデザイン」レポート

日 時 : 2005年6月17日(金)13:00〜19:00
会 場 : トヨタユニバーサルデザインショウケース
主 催 : 日経デザイン、日本インダストリアルデザイナー協会/日本クラフトデザイン協会
後 援 : トヨタ自動車、日清医療食品、日本貿易振興機構
協 賛 : 不二家、不二家フードサービス

講演:

  1. 茨城県知事ご挨拶 橋本昌  「地方行政とユニバーサルデザイン」
  2. 茨城県歯科医師会 塙 章一  「食による人にやさしい・健康な町づくりの提案」
  3. 不二家社長 藤井林太郎  「不二家が描く食の未来」
  4. 日清医療食品 取締役 山本 忠  「業務用介護食(ムース食)について」
  5. 日本歯科大学歯学部付属病院 総合診療科講師  「家族いっしょのユニバーサルレシピ」
  6. UD食試食を兼ねた懇親

内容

茨城県歯科医師会の塙章一氏の講演内容

笠間市の人にやさしい町づくりからはじまり、その活動内容、物を食べることの基本的な機能分析、食形態を考慮したテクニックの紹介などであった。

中でも「楽食」の定義として

  1. 食材の選択や料理の工夫で、楽に楽しく食べられる食事のこと
  2. 家族と一緒に普通の献立の中で美味しく食べられる料理で、食生活の質を高める
  3. 口や身体に不利な条件の人であっても、楽しく食べられる食事のこと

などが印象的だった。

日清医療食品 山本忠氏の講演内容

高齢者の栄養状態(低栄養状態)の実態、医療・福祉給食の介護食(ムース食)の開発と商品の特徴、セットメニューの紹介など、業務外注化の伸展の現状を提唱した。

日本歯科大学歯学部付属病院 総合診療科講師の山田晴子さんの講演

高齢者の食形態、カンジタ症などの口の中の環境、物を食べることと姿勢の重要性など、総合的な環境が「食」とつながっていることが伝えられた。 例えば、食形態は見た目はそれほど変わらずに、刻み食、ミキサー食、隠し包丁など工夫次第で美しい食事が出来るということ。またある程度のかたさを保つことによって、口の咀嚼運動を促すこと。噛む力は唾液の分泌にもつながり口の中の病気を予防することなどが挙げられた。

まとめ

高齢化社会への対応としていろいろな分野ごとにバリアフリーやユニバーサルデザインを考慮した生活環境の整備がなされる中、今回は「食」のテーマを中心とした講演会に出席しました。共通した内容としては、一般的に言われているユニバーサルデザインの概念を「食」にあてはめた考え方で、隣の人と見た目も香りも食感も同じように感じられる料理であること。それには、食べる環境も姿勢も使用する食器も大切であること。また工夫された美味しい献立の紹介など、食に関する具体的で幅の広い内容の講演でした。

以 上

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